Les Amants du Pont-Neuf ポンヌフの恋人
小さいころは大人は恋なんてしないと思ってたことをふと思い出した。すごく小さいときただ好きだった男の子に心の中で好きと思っていて、でもべつにどうともなるわけでもなかったので、大人はへまをせずにすんなりと恋人同士になると思っていた。そもそも大人がそんなことをするなんて不思議だったし、なんか許せなかったのかもしれない。 映画の世界、ポンヌフで出遇う失明しそうなミシェルと怪我をした大道芸師アレックス。ポンヌフの橋のおじいさんとホームレス生活を送り、橋の上でときめいて、花火とともにその愛は燃える。でも何かの拍子にその美しい生活はとまる。失うものはなんだろう、これも捨てるべきか?あれは必要か?そう考え出すともう心は橋の上に居られなくなる。なぜ物事は上手くいかないのか。セーヌ川には嘆きと失望と永遠の愛と幸せが流れている。その上に架かる一番古い橋、ポンヌフは今もそんな人たちに色々な人生の場面を与えている。 恋はするのは簡単だけど、痛い目にあうこと、人を愛するのには責任があることを最近本当に知った。この映画には私自身とてもとても辛い思い出があるけれど、カラックス監督の素敵な作品のひとつです。 Powered by TubeFire