椅子になってしまう人の気持ち


映画「Tokyo!」から Leos Carax監督作品の

Interior Design (インテリア・デザイン)



【あらすじ】
斬新な映画作品を制作する青年と交際している、
若い女性が主人公の物語。

上京し、青年の作品上映を手伝いながら、
生活していこうとする女性は、まず東京で
会社勤めしている学生時代の女友達を頼った。

2人は彼女の小さなアパートに泊めてもらい、
自分たちの住む場所を探すのだけど、
なかなか条件にあう賃貸が見つからない。
お金も底をつき、簡単な仕事を探してみるが、
どういうわけか器用な彼氏だけ仕事にありつけ、
彼女は何をしてもダメだった。
やがて彼女はどんどん自信を失っていく。

映画の世界で仕事の目途が立つ彼氏と違い、
特にキャリアにできるスキルも、
夢も持っていない彼女は、ただ素敵なものが好きで、
雑誌や新聞から、気に入った絵を切り抜いては集めていた。

でもそれはお金にならない趣味だったし、
傍目には切り取った物もごみ屑に見えた。
そんなゴミを集めるしか能のない彼女は用なしだと、
居候させてもらっている女友達からも、鬱陶しがられているのを知り、
ショックを受ける。

彼女は、生きづらくなり、ついに心臓にポッカリ穴が開いてしまった。
もう誰ひとり、彼女を相手にしてくれない街を、よたよた彷徨ううちに、
彼女は椅子になっていた。

そして、椅子は必要だった人によって、
必要な場所へ持って行かれた。

大部分の時間を椅子として過ごし、大いに誰かの役にたち、
誰もいなくなると、そっとまた人間のように
彼女の好きな絵を切り抜いた。
椅子になって自分の存在価値を知り、
彼女は初めて幸せだと感じる。


【感想・私との共通点】
好きな事が仕事にできたらいいのに。
そう誰もがきっと思うことで、だけど、
今の社会では、好きな事でお金を得て生活していくのはたやすくない。
お金なんか世の中になければ、もっと違う生き方があっただろうに。。

私もつくづくそう思う。

仕事を辞めたい。でも辞めたら、
何か自分で起業できるスキルも知識もない。
スキルや知識はあるのかもしれないけれど、
それを発揮したり、上手くプレゼンできる性格
じゃなかったりということもあると思う。

辞めた数か月はそれでも良いが、やがて生活に困り、
焦り、何でもいいからと仕事を探し始めれば、
またその悪いループに自分が嵌る。その繰り返し。
だから、まだ辞めないでいる。私って何だろう? 
何がしたくて、何が出来るんだろう?

椅子になってしまった彼女の気持ちがよくわかる。
映画の中で彼女はゴミを集めするやつと
バカにされていたが実際、
私も切り抜きして集めるのが大好きだったりする。

何の役にも立たなくて、お金にならなかったら、
好きでいてはいけないんだろうか…?

それは途方もなく、辛いことだ。


💰💲💲💲

昨晩、会社の愚痴を言ったら、夫にまたすごい勢いで怒られた。
台湾人の夫は、お金に関してかなり厳しい。

というか一般的に多分、私の感覚では台湾人
(または華人全般)はお金への執着心が日本人や
他の民族のそれと比較しても尋常ではなく、
考え方もとにかくシビア。

妻としては、海外に嫁いで、1人外国人社員として
会社で働きストレスが溜まって、色々疲れているのだ。
そんな時「辛いね、まぁ気にすんなよな」
程度のことを言ってくれれば、それだけで十分
ストレス飛ぶと、そう考えて言っただけ。

でも、私の夫は、私の仕事に対する心構え、
言動に関して、情けも容赦も無い。

「聞いてりゃなんだ?お前30過ぎて、
そんなこと言ってるなんて信じられないな。
18のガキじゃないんだぞ?情けないよ、
そんなのを妻にしてることが。あのさ、
ジムで知り合ったお前も知ってる〇〇さんって
奥さんは〇〇に興味があって、よくよくは
自分で教室も開くこと考えてジムに来てるらしい。
ビジネスになるって考えてるから、
今は旦那も連れてきて2人で習いに来てるよ。
なのにお前は何?社長がどんだけアホで嫌でも、
給料もらってるなら、社長に従って従順な社員やってろよ、
我慢できないなら次の仕事やればいいよ、で?
勿論仕事見つかったから俺にこうやって言ってるんだよね?
それか開業の明確な目途がたった?ビジョンを見せてよ。
ただ単にお前の会社での愚痴なら言うなよ!!ヘタレが!!
俺のいた会社(ついこの間夫は会社を辞めた)なんて、
お前んとこの会社と比べ物にならないくらい複雑な
問題抱えてたんだよ、そんな単純な会社で悩むなんて
どうかしてる。」

キツイ…。なんでこんなに厳しい事言われなきゃならんのだ。

こっちは、何か計画があって、緻密に計算し愚痴ったわけではないのだ。
せめて家では、ほっとできると思っていたのに、
安易に愚痴の一つもこぼせない。

妻の私はただ一言、慰めて欲しかっただけ。。

夫の言っていることは、間違いではないし、
多分正論なんだけど、私にはキツイです。

仕事は変えたいけど、合わなかったら、
きっと同じことを毎日言われたりする日々が続くんだって思うと、
それも面倒くさくて、恐ろしさから変に仕事を変えられません。

それが昨日の晩のことで、今朝も夫は私に話してくれませんでした。

それ以外は、普段はとても、やさしい人なのですが。。。


ああ、、結婚は辛抱とは、本当によく言ったものです。




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