ダンケルク Dunkirk観賞感想

先週末、『Dunkirk』(ダンケルク)という映画を観ました。


🎬クリストファー・ノーラン(Christopher Nolan)監督作品。
クリストファー・ノーラン監督はインセプション(Inception)、インターステラー(Interstellar)など、私たちの心に深く響くとてもクリエイティブな作品を監督している方です。映画ド素人の私ですが、彼は天才だと思います。観た後もずっと、作品の構成、音、映像に胸が締め付けられます。


観る前に知っておいた方が良い経緯。(わたしの場合、歴史に詳しい夫が観賞後に教えてくれました^^;)

昔、イギリス、フランスはドイツと対立していました。
それはまだドイツが、あのヒトラー率いる第二次世界大戦時、ナチスだった頃のことです。
当時、イギリスやフランスは、ナチスがポーランドを攻撃したら、自分たちはナチスと戦争をするぞ!とナチスに言っていました。しかし、ナチスはそれを完全無視し、ポーランドに侵攻します。そんなイギリス、フランスはそれを知っても、結局ナチスを攻めませんでした。ナチスはそんなイギリス、フランスは、口だけの弱腰だと確信します。


またナチスはなんとフランスへ軍を進めるのに、中立的だったオランダ、ルクセンブルク、ベルギーからフランスに侵入してきたという情報でした。イギリスもフランスも、まさかベルギー側から来るなんて思ってなかったら、軍は慌てて北を目指し移動します。その時はまだイギリス、フランスは過信していたんですね、それでも自分たちはなんとかなるだろうと。


しかしここでも、予想に反することが起きます。なんと、ナチスは研究に研究を重ね、タンクを既に小型化していたんです。その頃他の国は、まだ中に何人も入れるどデカいタンクしかありませんでしたから、山を越えるなんて無理だし、そもそも早く進めませんでした。なのでナチスはタンクを1人とかで乗れる小型戦車に改良したんです。つまり車が走れるとこなら、このタンクも行けちゃうというスペックです。だからナチスは陸上でもすごいスピードでフランスに攻入ることが出来ました。


しかも、以前の戦いから、ナチスは空からの攻撃がかなり重要ということを学習しており、戦闘機を駆使して他国軍を爆撃していました。イギリス、フランスは大集団で行動したので、彼らのいる密集地帯は常に狙われました。軍の大型の船舶も狙われやすく、フランスに居続けることは危な過ぎました。もはやイギリスへ撤退するしかありませんでした。民間の船ならば狙われにくいだろうということで、民間小型船をかり出し、兵士らが救助されました。この大撤退部分が、映画ダンケルクでは描かれています。



【 感 想 】

映画『ダンケルク』を観て、すごいなと思ったのは、ナチス軍が全然出てこなかったところです。普通の戦争作品は、血みどろ、暴言、主人公国万歳的な箇所があるんですけど、それが全くなかったことです。ただ淡々と、流れていく、戦争の残忍な時間、爪痕。音響、映像もすごく計算されていて、なんでこんなに怖いのってくらい、終始恐怖を感じながら観ました。

観賞前、夫とコーラを持ち込んで、映画館に入ったのですが、出てくるとき、手元のコーラが全然減ってなくて、あ~、私ビビり過ぎて、飲む暇一切なかったんだわってことに気づきました。☕😵


感想は、劇場で観て大正解でした。本当によかったです。
戦争は悲惨すぎる、絶対ダメって再認識しましたし、すごく斬新な、戦争映画作品でした。今も興奮が冷めやらないでいます。テーマは残酷だけど、でも映し出されている映像が本当に綺麗で、、不思議な感覚でした。これは、IMAX等で観られるシネマで是非味わうべき映画です。


30歳女子…戦争とか悲しい映画が大の苦手なので、自分では観ようと思わない作品でしたが、またしても夫に連れられ半ば強制的に鑑賞しました。結果、、観られて本当に良かったです!!!!
毎回、周囲の人たちに感謝です。色々な出会いを与えてくれています。
  

あと、観ながら思ったのは、日本が戦争の無い時代に生まれた私は、いろんな国に行ける魔法みたいな日本のパスポートを持って、行きたい国には、旅行なんかでホイホイ安全に行けてる(節約旅行ですが^^;)、幸せな人生を過ごしているけれど、、よくよく考えたら、祖父たちはそうじゃなかったんだよなって…。

「外国」は祖父たちにとって、人生で最初で最後に行った「戦地」で、外国に行くという事自体、現代の私たちの想像し得る意味とは、かけ離れていたんだなと…海外に嫁いでもう何年も経つのに、今更ながら、この映画を観て、はっとしました。おじいちゃんたち、なんて辛い時代を生きたんだって。。苦しくなってしまいました。


祖父らにもう一度、会いたいです。できることなら、一度でいいから、一緒に楽しく海外を旅行してみたかった。もっと色々話してみたかった。


だから平和を大切にする義務が、私たちにはあると思います。ナチス・ドイツはかつてタンクを小型に改良し、より効率的に他人の命を奪ったけれど、その後、ドイツとして、醜い歴史を深く反省する国になりました。ナチス時代に犯した大変な過ちを、今も尚、若いドイツ国民は忘れていません、当事者でもないのに若い人たちがずっと周辺国に謝り続けています。これは、、ドイツっていう国は本当に先進国なんだなと思いしらされます。


脅威に軍事力で抵抗しようという考え、行いは、その先にある平和への希望を断つ歴史を逆行する思想、行為です。そんな時代は、もう終わったはずです。


軍事力だ、平和憲法改正だ、北朝鮮、中国の脅威に対抗しなければ、などと言っている今の日本は、ドイツの足元には、到底及ばない似非先進国だと思います。ダサいです。


それに第三次世界大戦がもし起きたら、第二次世界大戦の時とは、戦い方が違います。

どんな戦争かって?

広島・長崎の時みたいに、核やミサイルを落とし、落とされる戦争です。それは瞬間で全てが滅びる戦争です。


普通に考えても、日本国民の成人男性をまた強制的に皆兵隊にさせて~とか90年前と同じ様なことはまず、もうできないので、敵の兵隊が本土に攻めてきてドンパチするとか、もうそういうレベルの戦争じゃないことを、極端な保守思想の方たちは冷静に認識した方がいいと思います。

日本は、世界で唯一原爆を落とされて、すぐに降伏、終戦した国なのに、もうその破壊力をケロッと忘れてるなんて、、頭がイカレています。


しかも日本は原子力発電所もいっぱいあるから、ただでさえ福島の原子炉が地震でメルトダウンして、今も海に汚染水垂れ流してどうしようもないことになってるのに、原子炉とかがピンポイントで破壊されたら、避難どころではありませんよ、日本っていう小さな島国にはもう永久に住めなくなりますから。それに日本が戦うっていう姿勢でいる限り、この日本という島国から国外退避もできないでしょう?

終わりですよ。

だから「核攻撃やミサイルに抵抗するために、更に強力な武力で対抗できる軍事力を我々日本は持たないと~!」とかは、全く持ってナンセンスなんです。よくテレビで恥ずかし気もなく、真面目にそんな事が言える政治家や芸能人がいるもんだと思います。


そもそも戦うぞって姿勢を持ち続ける限り、攻撃される可能性はもっと高くなりますし、
次戦争なんて起こったら、一瞬で決着ついちゃうんですよ。みんなまとめて滅びるんですから。それが次の戦争です。


だから平和交渉が大事!!

綺麗ごとでも、夢語ってるんでもなく、本気で日本は世界と平和的外交努力しなきゃいけないと思います。


国民である私たちは、平和な今をかみしめて、大切な人たちと一日一日を大事に過ごさないと。できるなら、平和に貢献できるようなことをしながら一人ひとり人生を生きてみるとか。

だから、そういうことに国民の税金も使われるべきじゃないでしょうか? 明らかに役に立たない武器や基地、一部企業のお友達にお金をかけるんじゃなくて。

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