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Les Amants du Pont-Neuf ポンヌフの恋人

小さいころは大人は恋なんてしないと思ってたことをふと思い出した。すごく小さいときただ好きだった男の子に心の中で好きと思っていて、でもべつにどうともなるわけでもなかったので、大人はへまをせずにすんなりと恋人同士になると思っていた。そもそも大人がそんなことをするなんて不思議だったし、なんか許せなかったのかもしれない。 映画の世界、ポンヌフで出遇う失明しそうなミシェルと怪我をした大道芸師アレックス。ポンヌフの橋のおじいさんとホームレス生活を送り、橋の上でときめいて、花火とともにその愛は燃える。でも何かの拍子にその美しい生活はとまる。失うものはなんだろう、これも捨てるべきか?あれは必要か?そう考え出すともう心は橋の上に居られなくなる。なぜ物事は上手くいかないのか。セーヌ川には嘆きと失望と永遠の愛と幸せが流れている。その上に架かる一番古い橋、ポンヌフは今もそんな人たちに色々な人生の場面を与えている。 恋はするのは簡単だけど、痛い目にあうこと、人を愛するのには責任があることを最近本当に知った。この映画には私自身とてもとても辛い思い出があるけれど、カラックス監督の素敵な作品のひとつです。 Powered by TubeFire

Girls in Uniform 1931 《制服の処女》ドイツ

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去る6月-7月に台北映画節という1ヶ月程度の期間で映画祭があったので、教材研究のクラスで意気投合した夜間部の友達リンヤーちゃんを誘って一緒に観に行ってきました。 どれも外国のB級、C級の映画でハリウッド映画があまり好みではない私たちにはぴったり当てはまりました。 特にどれが観たいと決めていたわけでもないので、 とりあえず一番都合のいい時間帯のやつを2枚買いました。 それが 《GIRLS IN UNIFORM》 です。 本家ドイツ語のタイトルだと《制服の処女》だそうな。 ちょっと危ない題名にアダルト作品では?と思う人もいるかもしれませんね。 そんなことは決してないのですが、ただ同性愛というジャンル には該当する映画です。 同性愛、如何わしい関係,,?と連想しがちですが、実際そうやって思っていた自分がこの映画を観終わってすっかり虜になってしまったんです。 この映画は1931年に発表されたドイツの作品で、あのヒットラーの独裁が始まる矢先に出来た映画なのですが、軍国国家を正に象徴するような厳粛で堅い学校という小さな社会で、マニュエラという両親を失くした女の子が生活し始めます。完全寄宿制の女学校で彼女たちは厳しい規則を守り続けようとします。 でも規則ばかりで頭の硬い子だらけ、ということでもないんです。 彼女たちは消灯時間後にこっそりおしゃべりしたり、好きなスターの写真や切り抜きを実はいっぱい隠し持っていたりと、みんなそれなりに共同生活を楽しんでいたのです。 そんなお茶目な生徒たちの憧れの的は若い美しい先生。他の先生たちがただ頭ごなしに先生という権力を振るう中で、彼女だけは違うんです。 厳しさの中にも愛情があって、誰しもに愛を与えてくれる先生。 そんな先生にマニュエラはいつしか母を慕う愛にも似た、彼氏を思う愛にも似たなんとも言えない感情を抱くようになります。 まあ、ある日マニュエラが先生から下着をもらったことを嬉しくってうれしくて口を滑らせてしまったので、先生との交流を断たねばならず、なんやかんやで学校中大騒動に発展するのですが、マニュエラは絶望して自殺しようとします。 マニュエラがいないことに気がついた生徒たちは先生たちの怒りも、厳しい罰則ももろともせず一心に彼女を探 します。 最後はマニュエラが助かって、女校長がよたよたと杖をつきながら構内へ歩いていくとこ