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黒澤明の「夢」という映画を観た

黒澤明の夢 という映画を何ヶ月か前に観ました。 8つの短編モノからなる作品で、どれも「こんな夢をみた-」という台詞から始まります。 少年時代の「日照り雨」は幼少の黒澤明が婦人(母親ではないかと思われる)に晴れの日に雨が降っているこんな日はキツネの嫁入りがあるんだと聞かされる。だからといってキツネの嫁入りを見たらキツネは怒って大変なことになりますよと少年は彼女に釘を刺される。 それでも森へ行ってみるとおはやしが聞こえる。木の陰に隠れ、こっそりその嫁入りの行列を視ていたら、笛の音がピシャリ!キツネたちが一斉にこちらを見る。 怖くなって一目散に家に帰った。さっきの婦人が門のところで待っていて少年に短剣を渡しながらこう言う「お前は見てはいけないものを見たね、そんな子は家には入れられません。さっきキツネが怒っていた。そしてこれを置いてった。腹を切って誤れというのでしょう。並大抵のことでは許してくれない、本当に死ぬ気になって謝らなければダメよ」そういって婦人は門を閉めてしまう。キツネの家はこんな晴れた日に降る雨が作る虹の下にあるのだという。少年は虹のたもとの狐の家を目指して歩き出す。 この映画が言っているのは -ダメと言われていることは絶対にしてはいけないのだということ -どんなに小さな子供であろうと悪いことをしたら簡単に許されるべきではないということ -悪いことをしたらぐだぐだ考えないで誠意をもって謝罪しに行くこと -悪いことをしたら家族又は親しい人たちから嫌がられたり、絶縁されたりする可能性があること キツネに抓まれるとかいうくらいキツネは化け物とかのイメージが多い。 余談ですがこの間テレビをつけたら、キツネうどんはなぜきつねうどんと呼ぶのかについて紹介していました。それによれば、昔農村の人々が食糧や大事な大豆などを齧ったり食べてしまうネズミに困っていたらしいのです。ところが、ある日キツネが現れそのネズミを食べてくれたので人々は大喜び、そしてキツネを豊作の神様として崇め、稲荷神社が各地に出来、農業や商売の繁栄を祈ったのだというそうです。祠を作って、とりあえずいろいろな料理と大豆から作った豆腐で油揚げを作って祭壇に置いたところ、翌日油揚げだけがなくなっていたのでキツネの好物は油揚げだということになったというわけです。しかし実際のところキツネは油揚げを食